金子國義

作者名(よみ)かねこ・ くによし
生年(西暦)1936
没年(西暦)2015

略歴・解説

1936年、埼玉県蕨市に生まれる。幼少時より図画工作、習字に秀でる。高校生の頃は映画観賞ほか、『ハーパーズ・バザー』『ヴォーグ』などファッション誌を購読しスタイル画に熱中する。1956年、日本大学芸術学部入学。学業と平行し、歌舞伎舞台美術家の長坂元弘に師事する。1959年、大学卒業後、グラフィックデザイン会社に入社するが、3ヶ月で解雇される。1964年、独学で油絵を描き始める。1965年、この頃、高橋睦郎を介して澁澤龍彦と知り合い、翌66年刊行の澁澤翻訳書『オー嬢の物語』(河出書房新社)の挿画を担当する。1966年、唐十郎と知り合う。状況劇場の出演依頼を受け、翌67年公演「ジョン・シルバー」に女形として出演、舞台美術も担当する。1967年、初個展「花咲く乙女たち」(青木画廊,東京)を開き、画壇にデビュー。以後、東京を中心に個展を多数開催する。1968年、映画「初恋・地獄篇」(監督・羽仁進、脚本・寺山修司,羽仁)に出演、美術を担当。映画「うたたかの恋」(監督・桂宏平、共演・四谷シモン)の美装を担当する。1971年、『婦人公論』(中央公論社)表紙画を担当する。1974年、絵本『不思議の国のアリス』(オリベッティ社,イタリア)刊行。1977年、澁澤龍彦「玩具抄」『産経新聞夕刊』の挿絵を担当する。1978年、版画集「アリスの夢」(角川書店)発行。1979年、画集『アリスの画廊』(美術出版社)刊行。1980年、バレエ「アリスの夢 金子國義とバレエ・ダンサーたち」(ラフォーレミュージアム原宿)の構成・演出・美術・衣装を担当する。1984年、個展「EROS´84」(西武アート・フォーラム,東京)。1988年、『ユリイカ』(青土社)の表紙画・装丁を担当する。1990年、個展「EROS´90 楽園へ」(キリンプラザ大阪)。1994年、写真集『Vamp』(新潮社)刊行。1998年、作品常設スペース「美術倶楽部ひぐらし」(東京・神田)を開設する。2002年、オリジナルゆかた(小田章)発売。2005年、十八代目中村勘三郎襲名披露口上(歌舞伎座,他)の舞台美術を担当する。2015年、自叙伝『美貌帖』(河出書房新社)刊行。【2020年7月作成】

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