林静一

作者名(よみ)はやし・せいいち
生年(西暦)1945

略歴・解説

1945年、中国東北部(旧満洲)に生まれる。1946年、日本に引き揚げ、千葉で過ごす。翌年、東京杉並区に転居。1960年、中学校卒業後、日本デザインスクールに進学。1962年、東映動画にアニメーターとして入社。*「狼少年ケン」などの制作に携わる。1965年、東映動画を退社。月岡貞夫の誘いで、アニメ制作会社「ナック」設立に参加。日本テレビ「すばらしい世界旅行」のアニメーション部門などを担当。1967年、月刊漫画『ガロ』(青林堂)11月号に「アグマと息子の食えない魂」掲載。*以後『ガロ』を中心に漫画を発表。1968年、『ガロ』に「巨大な魚」「赤とんぼ」「山姥子守歌」「花散る町」などを発表。短編アニメーション「かげ」を自主制作、草月フィルム・アート・フェスティバルに出品。*翌年、ドイツ実験映画祭に出品。1970年、漫画「赤色エレジー」を『ガロ』1月号より連載開始。*71年1月まで。この漫画を原案にしたあがた森魚の歌が71年にヒット。画集『紅犯花』(幻燈社)、『林静一作品集』(青林堂)刊行。短編アニメーション「10月13日の殺人」を自主制作し、草月実験映画祭に出品。『現代詩手帖』(思潮社)の表紙と扉を1年間手がける。発見の会「怨霊血染めの十字架」ポスター。1971年、演劇実験室・天井棧敷「邪宗門」ポスター。美術を担当した寺山修司の映画「書を捨てよ、町へ出よう」が公開される。詩画集『儚夢』(幻燈社)刊行。『ガロ』の表紙を手がける。短編アニメーション「鬼恋歌」を自主制作し、東京71アニメーションフェス ティバルに出品。1973年、脚本、監督をつとめた映画「夜にほほよせ」が上映される。1974年、ロッテ・キャンディ「小梅」のCFの演出、アートを担当。*ACC秀作賞受賞。NHK「みんなのうた」でアニメーションを担当。*以後多数の作品を手がける。1976年、「小梅」CF《雪国》が国際広告映画祭銅賞(ヴェネツィア)受賞。クリオ映画祭特別賞、ACC秀作賞受賞。「花に棲む」「赤色エレジー」原作のNHKドラマ劇画シリーズ「花に棲む」が放映される。1978年、林静一の世界展(パルコ渋谷、他)。サンリオ美術賞受賞。1984年、ボローニャ国際児童図書展で『ねこのしゃしんかん』がエルバ特別賞受賞。1985年、日本の実験映画25年(埼玉県立近代美術館)でアニメーション作品上映。
1987年、前衛芸術の日本:実験映画展望1955-77」(ポンピドゥー・センター,フランス)。1988年、アニメ進化論‐日本の実験アニメの現在(O美術館)。1990年、第3回広島国際アニメーションフェスティバルで国際選考委員となる。1993年、結城座襲名公演「リチャード三世」総合美術監督。1994年、戦後日本の前衛美術(横浜美術館)で「かげ」が上映される。
1995年、戦後文化の軌跡 1945-1995(目黒区美術館、他)。林静一 叙情の世界展(東京大丸ミュージアム、他)。1998年、マンガの時代(東京都現代美術館、他)。2007年、文化庁メディア芸術祭「日本の表現力」(新国立美術館)で「赤色エレジー」が紹介される。DVD画ニメ「赤色エレジー」作画、監督。林静一展 1967‐2007(八王子市夢美術館)。【2015年3月作成】

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