photo: SUEMASA Mareo
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作家名(日) | シウド・メイレリス |
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作家名(英) | Cildo MEIRELES |
制作年 | 1993 |
素材・技法 | 木、金鋼、ボール |
サイズ | H20 × W60 × D42cm(箱が閉まった状態) |
著作権表示 | © Cildo MEIRELES |
収蔵年 | 2003(作品購入年月日:2003/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1948年リオ・デ・ジャネイロ(ブラジル)生まれ、同地在住。 1960年代後半から作家活動を始める。当初はメッセージ性が強い作品を制作し、ネオ・コンクリート(新具体)運動からも大きな影響を受けた作品を制作。近年では一貫して、作品に触覚・聴覚・嗅覚・味覚を取り込んだ上で、身体的感覚と目に見える現実とのずれを問いかけてきた。また五感だけでなく、「記憶」や社会の様々な既存価値・関係(貨幣、度量、国境)を観客に投げかけ、それらを揺さぶることによって、新しい感覚や想像を喚起させようとする。 木製の箱に16個の球と1組のスチールメッシュの手袋が収められている。テニス、野球、フットサル、ゴルフ、ボッチェ(戸外で遊ぶ玉当てゲーム)など、球技用のボールが大半であるが、最も小さい玉は本物の真珠である。観客はそれらのボールを付属の手袋をして鑑賞する。手袋を通して触ると外観や素材が異なるボールが同じ触感で感じられ、既存の関係性が破られる仕掛けとなっている。タイトルにある「L.C.」とは、ブラジル人美術家リジア・クラークを指し、本作品は彼女へ捧げられたものである。クラークは、自らの身体を使い、感覚的体験に観客を参加させた作品などで知られ、メイレリスの制作態度に大きな影響を与えたとされる。 |