photo: SAIKI Taku

甘蕉 房 色絵梅文

作家名(日)上出惠悟
作家名(英)KAMIDE Keigo
制作年2009
素材・技法磁器
サイズH13 × W16 × D11cm
著作権表示© KAMIDE Keigo
収蔵年2011
受入方法購入
解説1981年石川県(日本)生まれ、同地在住。

九谷焼窯元上出長右衛門窯の六代目として生まれる。2006年、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。卒業後実家の窯元に戻り、窯元の食器の商品企画デザインに携わる傍ら、個人としても作品を発表している。伝統工芸とアートとを、軽やかに、時にユーモラスに架橋する制作活動が特徴的である。第1回金沢・世界工芸トリエンナーレなどに出品。

バナナをモチーフとした作品は、上出が東京藝術大学絵画科に在籍中に、初めて九谷焼で作った作品である。窯元の生まれとしての自らの出自と、関心を持つ現代美術や専攻する絵画表現との間で葛藤する中で、釉薬のかかっていない九谷焼のマットな質感がバナナの皮と似ていると感じたことから生まれた作品で、大学の卒業制作となった。食器向けに精製された磁土でバナナの房のような複雑な造形をすることは、当初窯元の職人から無理ではないかと忠告されたほど難易度が高かった。本作品は2009年に制作されたバージョンで、2006年に初めて制作された時と同じ型から作られており、色絵の紋が異なる。また、房状の作品以外に、1本のバナナ等様々なバージョンも制作されている。

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