© SASAKI Rui
植物の記憶 / Subtle Intimacy 2012-2023
| 作家名(日) | 佐々木類 |
|---|---|
| 作家名(英) | SASAKI Rui |
| 制作年 | 2023 |
| 素材・技法 | ガラス、植物、LED、アルミ |
| サイズ | H253.5 × W310 × D332cm |
| 著作権表示 | ©︎SASAKI Rui |
| 収蔵年 | 2024(作品購入年月日:2024/03/29) |
| 解説 | 1984年高知県(日本)生まれ。 武蔵野美術大学でガラスを専攻後、渡米してロードアイランド・スクール・オブ・デザインで修士課程を修めた。帰国した2012年以降、身近な自然や環境をテーマに、五感を蘇らせる記憶の器としてのガラス作品を制作している。 本作シリーズでは、板ガラスの間に身の回りの植物を挟み、焼成して残った植物の灰や気泡を痕跡として閉じ込めている。本作品は佐々木が2012年から2023年まで10年以上にわたって収集した「時間を封じた」植物の集大成で、自分がいる場所で感じた「かすかな懐かしさ」を表現している。佐々木は、普段は目に見えない身の回りの環境を、ガラスに植物を封じ込めることによって視覚化している。それは、採取された植物内部に浸透している大気中の水分や、土の成分がガラスの中に現れてくるからである。また、ガラスに光を通すことで、植物の灰が透け、肉眼では普段捉えられない微細な葉脈が浮かび上がる。佐々木は「植物」に自身の記憶を仮託し、日常のわずかな気づきの中で無意識のうちに感じた懐かしさを探求し、佐々木自身の存在を確かめている。このガラス特有の繊細さが、現代美術の表現で頻繁に取り上げられる「記憶のアーカイブ」のテーマと非常に調和しているといえる。 |
