切々、憧憬
| 作家名(日) | 田中里姫 |
|---|---|
| 作家名(英) | TANAKA Saki |
| 制作年 | 2022 |
| 素材・技法 | ガラス |
| サイズ | H29 × W53 × D37cm |
| 収蔵年 | 2023(作品購入年月日:2023/11/20) |
| 受入方法 | 購入 |
| 解説 | 1995年青森県(日本)生まれ。 2018年に秋田公立美術大学ものづくりデザイン専攻卒業後、同年から4年間、秋田市新屋ガラス工房に勤務、2021年から2023年まで金沢卯辰山工芸工房に入所後、2024年に独立した。 《切々、憧憬》は、田中が造形を、生き物のように感じられる優しく柔らかな有機的な形に近づけることを目指したことから名付けた。そのために、作家は吹く前のガラス素材の取り扱いや窯の温度をいかに制御していくかという課題に取り組み、そこで得られたガラス素材の焼成時間や窯の温度などの実践を身体に記憶させている。制作手順は、熱切り技法でそれぞれの口径を切り離し、薄いガラスの口元の凹凸を手磨きで仕上げる。その後、入れ子構造にしてから自重でたわまわせるスランピング技法を用いて、三重の入れ子構造のガラスに熱でたわみを生成させている。窯の温度と焼成時間の制御により、自重でたわんだガラスの複合的な造形が、無作為による偶然の美しさを引き出すことが狙いとなっている。制作上、時間と温度の見極めが重要なポイントになる。本作品はガラス素材の透明性を活かし、印象的な視覚体験を鑑賞者にもたらすものである。2022年国際ガラス展・金沢の大賞受賞作。 |
