ベネズエラとコロンビアの国境
| 作家名(日) | ヴィルヘルム・サスナル |
|---|---|
| 作家名(英) | Wilhelm SASNAL |
| 制作年 | 2019 |
| 素材・技法 | 油彩 / カンヴァス |
| サイズ | H220 × W300cm |
| 収蔵年 | 2023(作品購入年月日:2023/03/07) |
| 受入方法 | 購入 |
| 解説 | 1972年タルヌフ(ポーランド)生まれ。 1992年から2年間、クラクフのタデウシュ・コウスチュスコ工科大学で建築を学んだ後、クラクフの美 術アカデミーで絵画を学ぶ。1999年、同絵画科卒業。ヴィルヘルム・サスナルの絵画の題材は、ありふれた日用品、歴史上の人物、自身が撮影した風景、友人や家族のスナップ写真、インターネットやマスメディアの掲載画像など多岐にわたる。彼の芸術活動は社会的、政治的、文化的テーマを反映した幅広い主題とスタイルを包含するが、とりわけ歴史に一貫した関心を持ち、ホロコーストに言及した作品もある。作品の多くは短期間で描き上げられ、時間の経過の痕跡を感じさせないシンプルで簡潔なアプローチを特徴とする。油画のほか、写真や映像作品でも知られる。 《ベネズエラとコロンビアの国境》は、2019年にコロンビアからベネズエラに入る高速道路を封鎖したコンテナ数個の報道写真をもとにした油画である。ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、同国に人道的危機が存在するという考えに異を唱え、主に米国が資金提供する人道支援物資の入国を阻止するため治安部隊に国境を封鎖するよう命じた。全体は明るい色使いだが、特定の場所が持つ意味や歴史が判明すると、一転して異なる物語が立ち上がる。サスナルの作品は、ポスト・インターネット世代と呼ばれるアーティストの例に漏れず、伝統的な芸術的手法とデジタルツールを組み合わせ、物理的な世界とバーチャルな世界の境界を曖昧にしている。デジタル技術が現代世界における私たちの認識、相互作用、経験を形作ることを踏まえながら、氾濫するイメージの真正性と現実を往来する、時代に呼応した作品である。 |
