フォンタナ・ミックス(オレンジ/タン)
| 作家名(日) | ジョン・ケージ |
|---|---|
| 作家名(英) | John CAGE |
| 制作年 | 1982 |
| 素材・技法 | インク、プラスティック・フィルム、紙 |
| サイズ | H56.7 × W76.8cm |
| 著作権表示 | © John Cage. Courtesy of John Cage Trust |
| 収蔵年 | 2022(作品購入年月日:2022/03/10) |
| 受入方法 | 購入 |
| 解説 | 1912年ロサンゼルス(米国)生まれ、1992年ニューヨークにて逝去。 実験音楽のパイオニアであり、作曲家、詩人、思想家、 キノコ研究家である。音楽の概念を一新し、電子音響や楽器以外の音、行為、沈黙、不確定性などの要素を 取り入れた作曲に取り組んだ。また、東洋思想に傾倒し、1951 年には《易の音楽》、1952年には《4分33秒》などの作品を通じて、「偶然性の音楽」を確立した。音 楽だけでなく、ドローイング、版画、彫刻など多くの芸術分野でも作品を制作している。 《フォンタナ・ミックス》はケージによる版画(シルクスクリーン)作品である。ケージは1950年代から電子音響を用いた作品の制作にも着手しており、1958 年に作曲した同名の楽曲の図形楽譜をもとに制作された。この図形楽譜は、紙の上に6種類の曲線が描かれ、3枚のフィルムにそれぞれ水玉、格子、直線が印刷されている。演奏の際には、これらのフィルムを自由に組み合わせ、それぞれの線や点の交点を音量、 トーン、ピッチなどの要素として捉え楽譜を完成させる。この手法は楽譜の構成そのものを演奏者に委ねるものであり、ケージが1950年代以降に追求した不確定性と偶然性の音楽を代表するものといえる。本作は、電子音楽のスコアとして、美術館において音というメディアの記録/再生について考えるきっかけを与えている。 |
