金沢スクオッターズプロジェクト2018
| 作家名(日) | 川俣正 |
|---|---|
| 作家名(英) | KAWAMATA Tadashi |
| 制作年 | 2018 |
| 素材・技法 | 模型:木 ドローイング:木、紙、ペン、鉛筆 / 木製パネル |
| サイズ | 模型:H103.5 × W110 × D68.5cm、ドローイング:H224 × W585 × D5cm |
| 著作権表示 | © KAWAMATA Tadashi |
| 収蔵年 | 2020(作品購入年月日:2020/03/16) |
| 受入方法 | 購入 |
| 解説 | 1953年北海道(日本)生まれ。 伝統的な空間や遠近法の概念に挑戦する大規模なインスタレーションやサイトスペシフィックな建築介入作品で知られ、しばしば仮設的なインスタレーションを通して都市環境や建築構造を変容させる。公共空間や建物を再構築し、鑑賞者の周囲との関わり方を変化させる新たな空間体験を生み出すという独特のアプローチをとっている。 《金沢スクオッターズプロジェクト2018》は、金沢市内の空き店舗や町家などを会場として企画された展覧会「東アジア文化都市2018金沢 変容する家」(2018年)において、金沢市内で解体された民家や店舗で使用された廃建材を素材に用いて制作された。本作品は、施工期間中に会場の空きビル内に設けられた川俣と作業チームのミーティングルームで描かれた計画図やアイデア、作業工程や素材、周辺環境への言及などが渾然一体となったドローイングと、プロジェクトの全体模型から成り立っている。ビル全体に及んだ完成作品は、3階は障子、4階は襖、5階は戸板が主に用いられ、上階に向かってすり鉢状に広がり、屋上で鳥の巣のように空に向かって開放される構造を持つ。このサイトスペシフィックな仮設性は、彼の作品に無常感と儚さを加え、変容と再生のアイデアを強調している。また、ローカル・コミュニティや地域のボランティアとの共同作業的アプローチには、集団労働、創造性の共有、アーティストと観客の境界を曖昧にする参加性が意識されている。川俣の手によって再生された空間が日常と非日常、私と公、内部と外部といった境界の融解を促し、官庁と観光施設の連なる金沢市中央街区に強烈なノイズを放った。本作は都市空間や建築環境への介入を通して、空間力学、知覚、そして個人と環境の関係のテーマに言及している。 |
