世界の終わり

作家名(日)ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホ
作家名(英)MOON Kyungwon & JEON Joonho
制作年2012
素材・技法2チャンネルHDヴィデオ・インスタレーション
サイズ13分30秒
著作権表示© MOON Kyungwon & JEON Joonho
収蔵年2020(作品購入年月日:2020/03/16)
受入方法購入
解説ムン・キョンウォン:1969年ソウル(韓国)生まれ。
チョン・ジュンホ:1969年釜山(韓国)生まれ。

韓国を代表する2人組アーティスト。活動当初よりアートの社会的機能と役割を意識し、様々な領域の専門家との対話と意見交換を介した協働のための実践的なプラットフォームを提唱してきた。アイデンティティ、テクノロジー、社会、人間の経験といったテー マを探求する、革新的で示唆に富んだ、詩的で美しい映像作品で国際的な評価を得ている。映像や建築的に 構成されたマルチメディア・インスタレーションを駆使し鑑賞者の知覚に挑戦するとともに、世界に向き合い熟考することを促すような、没入感のある魅力的なアート体験を生み出している。

《世界の終わり》はドクメンタ13(2012年)で発表され、以後ヴェネツィア・ビエンナーレなど数々の国際展で公開されている彼らの代表作のひとつである。2 面のスクリーンに投影される映像は、ある男性アー ティストの活動を描く「現在」と、ポスト・アポカリプス(黙示録後)に生きる女性が旧世界文明の調査に赴く「未来」とがパラレルに進行し、「未来」の女性は男性の制作した作品の痕跡を通して「現在」と接触する。デュアル・プロジェクションの手法が最大限に活かされ、アポカリプス前後の異なる時間軸とその接続が映像世界として精緻に描き出されている。黙示録的なテーマは、権力、回復力、道徳、極限状況における人間の本性といったテーマを考察するための物語装置として機能し、恐怖や破壊と結び付けられることが多いが、新たな始まりや大きな変化の瞬間を表すこともある。本作においても、最終的に浄化、悟り、より良い世界の創造に向けた必要なステップと見なされている。明確なコンセプトと研ぎ澄まされた表現力に加え、映像作品として高い完成度を有している。

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