驚異の小部屋
| 作家名(日) | ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー |
|---|---|
| 作家名(英) | Janet CARDIFF & George BURES MILLER |
| 制作年 | 2010 |
| 素材・技法 | オーク材のカードキャビネット、音響システム |
| サイズ | H132 × W44.5 × D68.5cm |
| 著作権表示 | © Janet Cardiff and George Bures Miller |
| 収蔵年 | 2019(作品購入年月日:2019/03/08) |
| 受入方法 | 購入 |
| 解説 | ジャネット・カーディフ:1957年ブリュッセルズ (カナダ)生まれ。 ジョージ・ビュレス・ミラー:1960年ヴェグレヴィル(カナダ)生まれ。 サウンド、彫刻、テクノロジーを融合させ、「聴く」、 「見る」といった複合的な知覚経験を伴う、革新的で没入感のあるインスタレーションで国際的に高く評価されるアーティスト・デュオ。彼らの作品は、しばしばストーリーテリング、オーディオ・ナラティブ、 空間デザインの要素を取り入れ、観客をユニークでインタラクティブな世界へと誘う。1995年頃から共同 で制作を開始した。 《驚異の小部屋》は、古いキャビネットに備わった20の抽斗それぞれにスピーカーが組み込まれており、抽斗を開けるとそれぞれ異なる音が流れ出し、閉めると 音が止む構造を持つ。各音源は、歴史上最後のカストラートの歌唱、アーティスト自身の朗読、子どもの声や政治家の演説など、カーディフ&ミラーのサウンド・アーカイブから抽出された多様な音で構成される。観客は抽斗を開閉することで音源を自在に操る演奏家となり、作品は一種の「楽器」へと変容する。観客の作品への能動的な関与を誘発するとともに、聴覚や触覚の喚起と拡張を促す本作品は、視覚を介さない作品体験を可能としており、視覚偏重の傾向にある現代美術において特徴的である。タイトル「驚異の小部屋」(ヴンダーカンマー)は、ミュージアムが興る前の18世紀以前の西洋で、収集家や学者、愛好家たちが、 オブジェ、工芸品、自然標本、珍品など、興味を掻き立てるものや希少性のあるものを収集し展示した部屋を指す。本作品は、ミュージアムの起源との関連においても、美術館のコレクション作品として秀逸なコ ンセプト性を持つ。 |
