殺戮
| 作家名(日) | ザイ・クーニン |
|---|---|
| 作家名(英) | Zai Kuning |
| 制作年 | 2015 |
| 素材・技法 | 鉛筆、朱砂 / 紙 |
| サイズ | H207.5 × W114.5cm |
| 著作権表示 | © Zai Kuning |
| 収蔵年 | 2019(作品購入年月日:2019/03/08) |
| 受入方法 | 購入 |
| 解説 | 1964年シンガポール生まれ。 1989年にラサール・カレッジ・オブ・アーツのセラミック彫刻専攻を卒業後、人間の身体への関心から 「拷問される身体」を主題とした作品を発表。彫刻、インスタレーション、パフォーマンス、絵画、音楽、ヴィデオ、映画、ダンスなどの多彩な表現で知られ、シンガポールを代表するアーティストである。2007年頃からはミュージシャンとして、古典的ガザル音楽からマレーシア伝統のアスリ音楽、パンク、サウンド・アート、ノイズ・ミュージックまで手掛け、実験的なパフォーマンスの可能性を追求する一方、東南アジアを中心に社会問題に言及した作品も発表している。 ザイ・クーニンは幼少期からの流浪の生活を顧みて、自身のルーツとルートに関わる歴史や物語を追い求めている。そのテーマは、グローバル化で失われつつある固有の文化やアイデンティティに関わる問題と大いに重なる海の民オラン・ラウトの歴史を紐解き、彼らに接触しながらリサーチを行った。プラナカン系で、中国、マレー、ジャワなど多様な文化の影響を受けたコミュニティの出自であるザイ・クーニンにとって、これは出自の探索の行為でもあった。《夜の死に揺れる舟》、《殺戮》は、海に生き、国境を超える漂海民が遭遇した死や闇を内省的に取り扱うシリーズの作品である。《ダプンタ・ヒャン:知識の伝播》は、東南アジアの古代の海洋王国スリヴィジャヤの歴史を掘り下げ、その遺産を現代的に解釈して船の形をした大型インスタレーションとしたものである。海は豊かだが、必ずしも運命の渦から逃れられる場所へと導いてくれるものではないことを語る、東南アジア近代史を考えるうえでも重要な作品のひとつである。 |
