© YAMASHITA Yosuke

《ピアノ炎上2008》記録映像マスターII(制作・撮影:瀬戸山玄、中川陽介)

作家名(日)山下洋輔
作家名(英)YAMASHITA Yosuke
制作年2008
素材・技法miniDV(DV(25)NTSC)
サイズ1CAM(180分) / 2CAM(18分) / ENG-2008.2.17(60分) / ENG-2008.3.24(60分)
著作権表示© YAMASHITA Yosuke
収蔵年2008
受入方法購入
解説1942年東京都(日本)生まれ、同地在住。

1969年、山下洋輔トリオを結成、フリー・フォームの演奏でジャズ界に衝撃を与え、ジャンルを超えて活動を展開。1973年、燃えるピアノを演奏し、その記録は粟津潔の実験映像《ピアノ炎上》として作品化された。1988年、山下洋輔ニューヨーク・トリオを結成。2008年には結成20周年記念アルバム『トリプル・キャッツ』リリース。2008年「荒野のグラフィズム:粟津潔展」では《ピアノ炎上2008》を決行。2009年5月、一柳慧のピアノ協奏曲第4番《JAZZ》をソリストとして世界初演した。

「燃えるピアノを演奏するピアニスト」として山下洋輔が美術界に鮮烈な印象を与えることとなった作品が、粟津潔の実験映像《ピアノ炎上》(当館所蔵)である。1973年、音楽家、林光の企画によるレコード制作の一環として、燃えるピアノの演奏を山下が担当した。これに参画していた粟津は、眼前の事態を自主的に録画し作品化したのである。その後35年を経て、山下は当館が開催した「荒野のグラフィズム:粟津潔展」の関連企画《ピアノ再炎上:粟津潔の映像作品とともに》(2008年2月17日)において、《ピアノ炎上》の映像の中の自分と共演するライブを行った。さらに山下は翌3月8日、能登半島の海岸において、自身の新たな表現行為として燃えるピアノに対峙する《ピアノ炎上2008》に挑んだ。それは山下の自己との対話であり、廃棄を待つ古いピアノへのレクイエムであり、歴史へのオマージュであり、世界の現在に対する多様な意味を孕んだ問いかけであった。

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