フィンガーシュパンナー
作家名(日) | 小谷元彦 |
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作家名(英) | ODANI Motohiko |
制作年 | 1998 |
素材・技法 | 立体:木、弦、鉄、写真:発色現像方式印画、アクリルフレーム |
サイズ | 立体:H33 × W25 × D21cm、 写真:H58.5 × W28.2cm(2点) |
著作権表示 | © ODANI Motohiko |
収蔵年 | 2004(作品購入年月日:2004/03/31) |
受入方法 | 購入 |
解説 | 1972年京都府(日本)生まれ、東京都在住。 1990年代に大学で彫刻を学び、木彫の技術を生かしつつ、写真や映像といったメディアも取り入れた作品群を展開している。身体や物の変異や拡張を制作テーマとして掲げている。流れる水や空気を立体的に表現する作品などを展開し、従来の彫刻概念の変換を試みている。このように表現される小谷の作品世界は、現代を生きる人間の新たな身体感覚に反応するリアリズムを提示する。 《ファントム・リム》のタイトルは、精神医学用語で「幻影肢」を意味し、肢を切断してもなお存在していると感じる状態を指す。写真の少女の手のひらは、握りしめられたラズベリーで赤く染まり、キリストの聖痕が想起される。《ダブル・エッジド・オヴ・ソウト(ドレス2)》は、三つ編みされた人毛によって造られたドレスである。髪は人の肉体の一部でありながら、痛みもなく切り落とすことができるという意味で、身体と世界との境界に位置する。《Air “Fall”》はクスノキによって作られた作品である。流れ落ちる滝の一筋一筋が彫られている。目に見えない空気が、落下してくる水を変形させる様相を彫刻化したものであるともいえる。波打ち際をハイスピードカメラで撮影した《エンガルフ》も同様に、水の流れそのものが彫刻化されているような世界である。《ロンパース》では、長い舌で虫を捕る少女、背中に人間の耳を持つカエルといった独特の身体の変異が映し出されている。 |