吉井勇の歌

分類岩城郷土館資料
使用地域岩城島
使用年代昭和11(1936)年5月
公開解説 吉井勇が岩城島を訪問したのは、昭和11(1936)年5月7日のことでした。

 勇は、四国行脚の途中、歌友であり酒友でもあった牧水ゆかりの岩城島にぜひとも行ってみたいと思っていました。しかし、当時、三浦敏夫氏は広島市に在住で、常時は島に不在でした。勇は、隣の伯方島の光藤旅館に滞在中、偶然にも敏夫氏が島に帰っていることを知り、急に出かけていくことにしました。勇の相聞居随筆には、「はからずも亡友曽遊のあとを訪れることができるようになったのだから、この岩城島の旅の一夜は、私としては全く望外の喜びに出会ったものだと云ってもよかった。私は亡き友の凭った窓に凭って、いろいろと昔のことを思い出していた・・・・」と書かれています。

 吉井勇は、岩城島滞在中に、ここに書かれている「牧水がむかしの酒のにほひして 岩城の夜は寂しかりけり」を加えた十首の歌を詠んでいます。

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