不動尊像

作品名(ヨミ)フドウソンゾウ
作品名(総称)不動尊像
作家新納忠之介 ニイロチュウノスケ
制作年(西暦)1929
材質・形状・技法石膏・木
形状(縦・高さ)cm151.0
形状(横)cm95.3
形状(奥行き)cm73.2
形状(その他)台座90 直径65
美術館分類コードS-138-003
作品解説不動明王は観音菩薩と並んで庶民の人気を集めた仏教信仰の対象である。その起源は明かではないが、インドのシバ神に関係があると推察される、「大日経」では、仏教における最高の守護神として位置づけられている。この作品は、新納忠之介が平安時代から鎌倉時代の様式に沿って制作したものである。様式的には、和歌山の正智院や金剛峯寺などにある不動明王像に似ている。しかし、それらの模刻というわけではない。古い様式のエッセンスを集約して、新納が新しく作り上げた作品である。

不動明王は五大明王の主尊として金剛界曼荼羅の中で大日如来の手先となって働く明王であり、揺るぎない悟りの心をもつことから不動と呼ばれる。煩悩(ぼんのう)を焼き尽くす火焔(かえん)を背負い、大盤石(だいばんじゃく)の上に座す。仏が衆生(しゅじょう)を慈しむことを表す一本の弁髪(べんぱつ)(おさげ)が特徴である。
本像は、奈良県天川村龍泉寺住職と大峰山信徒より不動明王銅像の制作依頼を受けて生み出された貴重な神仏としての新作である。和歌山県正智院(せいちいん)の不動明王像などに似てはいるものの模刻ではなく、新納が平安時代前期の様式をもとに創意を加えた作品といえる。また不動明王自体は石膏に着彩を施してあり、火焔(かえん)光背(こうはい)の部分のみが木彫によるものである。もともとは右手にはむさぼり・いかり・おろかさの三つの煩悩を振り払う智剣(ちけん)、左手には降参しない者を縛り、衆生(しゅじょう)を救う羂索(けんさく)(動物を捉える罠(わな)、仏教では衆生救済の象徴)を持っていたと思われるが持物は失われてしまっている。(H25年度小企画展「石彫・木彫の美」解説キャプションとして作成)

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