布施辰治肖像写真(30代)
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石巻出身の人権派弁護士 布施辰治
| テーマ名 | 石巻出身の人権派弁護士 布施辰治 |
|---|---|
| 分類1 | 先人 |
| 分類2 | 近現代 |
| 解説 | 1880年(明治13年)に、石巻の蛇田に生まれた布施辰治は、上京した後、明治法律学校(現在の明治大学)で学び、司法官試補(裁判所の判事)になりました。 しかし、当時の法律や制度の在り方に疑問を抱き、司法官を辞職して弁護士になります。 弁護士となった布施辰治は、常に社会的に立場の弱い人たちの味方として、農民・労働者・借家人・朝鮮人や台湾人のために奔走しました。 具体的には、米騒動事件、朝鮮の独立運動、各地の小作争議や労働争議、入会事件などの裁判で弁護にあたり、また、演説会を開催するなど積極的に活動しました。 戦後には、プラカード事件や三鷹事件・松川事件など、社会を揺るがせた問題にも精力的に取り組みました。 こうした、弁護士としての活動の他にも、普通選挙運動の推進や司法制度の改革、戦後には公安条例廃止運動や人権擁護運動など、社会の在り方を変えるための活動も行いました。 朝鮮の独立運動を支援したことから、特に韓国では、布施辰治は「日本人のシンドラー」などと親しみを込めて呼ばれ、2004年に日本人として初めて韓国建国勲章を受章しています。 しかし、こうした活動が警察の目にとまり、布施辰治は1933年(昭和8年)に治安維持法違反で検挙され、1939年に懲役の実刑がくだされます。1940年に釈放されましたが、弁護士資格を失ったことで表立った活動はできませんでした。 太平洋戦争が終わった1945年から弁護士としての活動を再開しました。病を患いながらも体が動く限り精力的に活動を続けた布施辰治は、1953年に73歳で亡くなりました。 布施辰治に関する資料は、ご遺族からの寄贈を受け、現在、石巻市博物館で保管しています。 |
| 制作年代・時期 | 近現代 |
| 課題1 | 布施辰治について調べてみよう 調べ方:石巻市博物館の常設展示を見学する。布施柑治(布施辰治の長男)が執筆した『ある弁護士の生涯』や『布施辰治外伝』を読む。大石進(布施辰治の孫)が執筆した『弁護士布施辰治』を読む。さらに詳しく知りたい場合は森正『評伝 布施辰治』を読む。 |
| 課題2 | 布施辰治が生きた時代を知ろう 調べ方:日本の近現代史に関する本を読んでみる。 |
| 課題3 | 布施辰治特集展を見よう 調べ方:石巻市博物館で開催する布施辰治特集展を見学する(年2回開催)。 |
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