意見口説(阿三)

大分類芸能・娯楽
公開解説口説望むかゆで上っせら 吾んが口説や
御目覚まし委細長らく読で上っせら

先や一番や命なり命のあればど
何事も思て居る事成て行きゅり

二番や侍の大本や手習い学問
良く習て親に孝行しゅし名代になる

三番百姓ぬ大本や折節物作り
後れらんよう朝夕油断さんよう働きゆし

四番や家持ち肝要しゅて夫ゆし妻ゆし
和談しちゅて異変なやりくりさんが事に

五番や大世間人ぶれば侍も百姓も
銭いらぬ誠付合ゆし面白さ

六番銭金求めらに金ぐわぬあればど
何事も思うて居る事成て行きゅり

七番七十の年なれば物事様々
思つめて楽よ好みゅし面白さ

八番八十の年なれば八月八日
とかき取て米のお祝するばかり

九番や九十の年なれば子孫ひき孫
引き連れて百歳願ゆし面白さ

十番寿老ぬたれ人や昔神が代か
話なし居たか居らんめか話なし

かにやる 十一ぬ意見口説老いても若きも
聞ち見候れ朝夕忘れらんぐん上が下

一、人間何時をするにも第一番には命である命を大事にしなさい。
二、人生如何なる事においても道徳的原理、教育学問なくしては成り立たない。懸命に励みなさい。
三、朝夕油断せず折々の農作業に精出しましょう
四、夫婦、家族愛和し楽しい日々を送りましょう。
五、人種差別なく、社会的連帯性の中に真心のあるお付き合いをしましょう。
六、時間を惜んで働き貯蓄を忘れるな 何事を成すにも銭は大事である。
七、身も心も、衰えを覚える頃です。健康にも物事総てに要注意ですよ。
八、昔から八十八歳、米寿の祝は尊い祝儀として、お米を計る 「枡とトカキ」で祝う事が、幸福である
九、九十歳にもなるとひとえに子孫の成 長を楽しみ乍ら百歳を願う心境
十、昔は百歳なんて聞いた事もなく昔の寿命の短かさを物語る。
公開解説引用文化遺産を活かした地域活性化事業報告書

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