鼠と鷹

大分類伝承
公開解説伊仙辺の二石食れと喜念の三石食れがそれぞれ相手に会いに行き、途中で行き会う。二石食れは「馬や魚に化けることができる」、三石食れは「鷹や猫に化けることがでる」と言う。二人は組んで二石食れが白黒の馬に化け、金持ちの家に行きる。三石食れは買い主に「元気のつく豆や麦を食べさせるように」と言ってもどる。翌朝金持ちが行って見ると馬がいないので全島を捜すが見当たらない。二人はまた馬に仕立てて、今度は二万円で売る。みんなで馬の番をしていると、夜なかに馬が人になって馬小屋の中で居眠りをしているので、「これはひどい。こんなやつは生かしておけない」と言うと、「殺す前に自分の芸を見て、それから殺してくれ」と言う。家の前に一丈ほどの竿を立てさせ、鼠になって竿の一番上に上がったとき、もう一人の男が鷹になって飛んできて鼠をくわえて飛び去る。それからまた、二人は相談して今度は一人が大きな魚になり、料理屋に売り、もう一人の男は猫になって魚をくわえて逃げる。このようにして二人は全島をまわり共同で金もうけをして歩いた。
公開解説引用本昔話通観(1980 年発行 株式会社 同朋舎出版) 716 ページ 小川 学夫氏所蔵

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