鼻きき男

大分類伝承
公開解説 漁師が妻に男がいることを聞き、漁に行くふりをして床下に入って確かめる。古道具 屋から鏡を買ってきて、「悪い事をすると何でもこの鏡に映る。お前も悪い事をしたね」 と言ったら、妻は泣きくずれてわびたので、ならぬ堪忍するが堪忍と思い、その男も呼んで許すことにする。村一番の金持ちのお金が盗まれ、「ぜひその鏡に映してみてく れ」と頼まれ、困って寺の和尚に相談に行くと、一足先に女が寺で泣きながら、「盗ん だお金をここに埋めておきます」と言っている。あくる日、鏡に映し、女の言ってい た所を掘らせるとお金が出てくる。島ではいよいよ評判になり、殿様の耳にも入って、 ほうびをもらい、裕福な暮らしをするようになった。
公開解説引用 日本昔話通観(1980 年発行 株式会社 同朋舎出版) 671 ページ 小川 学夫氏

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