花津川泊(けすこどまり)

大分類流通・往来の場
所在地伊仙
公開解説伊仙町中部から西部にかけては高い段丘が続き、集落は段丘上に位置するため、集落から海岸部まで比較的距離がある。花津川泊はかつて伊仙集落の黒糖を収集し積み出した港であり、小さな入り江となっている自然地形に加え、利便性向上のため私財を投じて工事が行われた(鹿児島県1995)。現在では東伊仙集落のハマオリ行事に使用されており、一族単位で祀場が定められている。一部コンクリートにより整備されているが、大規模な港湾工事はなされていない。伊仙には「花津川泊り」「掟御口」「千茶十御口」「長竿御口」などの小字名が確認でき、「花津川泊り」「千茶十御口」「長竿御口」には海岸側に官有地(海岸空地)が位置しているところから、「御口」のつく字名についても港湾由来の地名であると推測できる(竿次帳1879)。
公開解説引用徳之島三町教育委員会編 2021『徳之島の水中・沿岸遺跡分布調査報告書』
鹿児島県教育委員会 1995『歴史の道調査報告書第3集 海の道 鹿児島市・南薩地区・三島村・十島村・種子島・屋久島・奄美大島・喜界島・徳之島・沖永良部島・与論島』
1879『竿次帳』

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