琥珀製玉類

資料名(ヨミ)コハクセイタマルイ
遺跡椎津茶ノ木遺跡
解説 琥珀(こはく)で作られた玉類(ペンダントヘッド等の垂飾)です。左下の勾玉(まがたま)は、長さ3.9cm、幅と厚さが2cmで、10.3gの重さです。勾玉形のほか、角ばった形や滴(しずく)形のものがあります。表面は風化して光沢はやや弱まっていますが、割れ口には本来の透明感が確認できます。
 これらは弥生時代後期の初めごろに使われていた、長さ12mに及ぶ大型の竪穴住居跡から、大量の土器とともに発見されました。土器の中には茨城県など東関東地方の特徴を持つものなど外来系土器も含まれ、まるで竪穴住居が解体されるのに際して、各地から人が集まったかのようにも思えます。
 琥珀製玉類が出土した椎津茶ノ木(しいづちゃのき)遺跡は、東京湾に面した台地上にあり、海との関係が深い立地にあります。水上と陸上の交通経路の接点にあり、各地との交流が盛んだったと考えられますので、琥珀はそのような交流の産物として、有数の産地である銚子近辺からもたらされたのかもしれません。

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