縄文土器深鉢形土器(子母口式)

資料名(ヨミ)ジョウモンドキフカバチガタドキ(シボグチシキ)
遺跡新井花和田遺跡
時代・時期縄文時代早期
解説 子母口式(しぼぐちしき)と呼ばれる縄文時代の深鉢形土器です。高さ48cm、幅37.6cm。
 子母口式は約8400年前に、関東地方をはじめとして、東海地方・東北地方など広い範囲で作られた土器です。この時期の土器は、器面の調整に貝殻を使うことが特徴で、「条痕文系土器群(じょうこんもんけいどきぐん)」とも呼ばれます。二枚貝の背で条痕を施す技法が広範囲に普及する現象は、東日本全域で活発な交流のあったことを窺わせます。
 この頃から全国的に遺跡数が増加し、集落の規模も拡大していきました。千葉県船橋市飛ノ台貝塚(とびのだいかいづか)をはじめとして大規模な貝塚が形成されるのもこの時期です。遊動的な暮らしから、定住性の高い暮らしへと、ライフスタイルが移り変わっていく様子を読み取ることができます。
 養老川上流域にある新井花和田(あらいはなわだ)遺跡では、野島式の時期をはじめ縄文時代の早期後葉の集落跡が見つかっています。これまでに竪穴建物跡12棟、炉穴24基が検出されており、市原市内でも特に古い縄文集落遺跡です。

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