縄文土器深鉢(条痕文系)

資料名(ヨミ)ジョウモンドキフカバチ(ジョウコンモンケイ)
遺跡天神台遺跡
時代・時期縄文時代早期後半
解説 縄文時代早期(じょうもんじだいそうき)の深鉢形土器(ふかばちがたどき)です。複合的な遺跡である天神台遺跡の下層、縄文時代早期の炉穴(ろあな)から出土しました。
 縄文時代早期は、土器に見られる紋様の特徴から大まかな時期が区分でき、この土器は撚糸文(よりいともん)系、沈線文(ちんせんもん)系に続く条痕文(じょうこんもん)系土器に分類されます。屈曲部から底部付近にかけては、ハイガイなどの貝の縁辺を擦ってつける模様である貝殻条痕文(かいがらじょうこんもん)が施されており、早期後半の土器と考えられます。
 大きさは口径23.2㎝、高さ約28.6㎝、底径4.8㎝で、早期の土器としてはかなり珍しく、ほぼ完全なかたちに復元されています。
 屈曲部の上方には、浅い沈線(ちんせん)によって区画された紋様帯があり、刺突文(しとつもん)で埋められ、沈線の交点には円形文が配されています。また、無文部は沈線の配置により鋸歯状(きょしじょう)になっています。

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