窯の外側に使われた鉄道の古レール

公開解説煉瓦積みの窯の周囲には、何本もの鉄道レールが張り巡らされています。水平方向には煉瓦に埋め込まれ、垂直方向には窯の外側を押さえるように、鉄道用の古レールが再利用されているのです。これらはイギリス、アメリカ、ドイツ、日本で製造されたもので、中には上部に溝がついた路面電車用のレールも混じっています。
焚口付近では、埋め込まれたレールの一部が腐食して大きな穴が開いているのがわかります。これは、食塩釉土管を焼成する際、投入用に焚口付近に置かれていた食塩で鉄が錆びてしまった跡です。
窯の構造において、壁面に水平に埋め込まれたレールが天井アーチの荷重を支えています。さらに、それらを外側から24本の垂直レールで押さえ、窯上部の金属バンドで連結して引き寄せることで、窯全体の強度を保っています。
窯の温度が上昇すると煉瓦が膨張するため、連結している金属バンドを緩めて締め付けを弱め、逆に冷えて収縮すると締め付けを強めます。石炭の投入や炎の色による温度管理、そして食塩の投入に加え、膨張収縮に伴う締め付け調整も、窯を焚く職人の大事な仕事でした。

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