「噂」~十六恥漢図シリーズ~

登録番号J-595
作品名(欧文)"Rumour" from the Series of Sixteen Disgraceful Arhats
作者名田中 武 1982-
大きさ(cm)194.5*130.5
制作年2015
技法・材質麻紙・水干絵具、岩彩、アクリル、墨・額装
初出展覧会等「田中武展 浄/穢」(日本橋髙島屋)
解説「十六恥漢図シリーズ」は仏教絵画の画題の一つで高僧を描く「十六羅漢図」になぞらえた作品で、「欲望は生きることへの執念の表れ。羅漢のような悟りの境地を描くのは難しいが、人間の欲や煩悩のあり様なら描くことができると思った」と作者が語るように、人間の持つ欲望についての寓意が込められている。本作品は五百羅漢像の中にある噂話をする像に着想を得ているが、作者によると「噂話を楽しむ人物像。女性が腰かけている曲がりくねった梅の木は、元あった真実が捻じ曲げられて派生していく様の比喩。また女性が話しかけている鳥は“鷽(ウソ)”という鳥。鷽と嘘をかけて、嘘が飛び立っていくという意味で描いていますが、これは“鷽替え神事”という前年の不幸を嘘にし、吉に替えるという神事から着想したものです」とのことである。また画面下の植物は狩野派の粉本や高松松平家所蔵の博物図譜「衆芳画譜」から引用したり、自らの写生を交えたもので、それぞれに花の名の墨書と朱文方印が添えられている。本図では松平家からの引用には「松」、写生によるものには「武」の落款を描いている。女性の左手も印相を結んでおり、伝統的絵画の要素を画面に採り入れている。

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