赫い陽―春

登録番号J-586
作品名(欧文)Red Sun, Spring
作者名稗田 一穂 1920-2021
大きさ(cm)100*72
制作年1989
技法・材質紙本・彩色・額装
初出展覧会等第5回草々会(東京・資生堂ギャラリー)
解説作者は那智の滝の連作からわかるように、風景(自然)の中に神の存在を感じ取り、その神性を幻想的で神秘性すら帯びた表現によって描いてきた。「赫い陽―春」と「淡い月―冬」には、太陽と月、春と冬、そして海と山という対比が見られ、日本の伝統的な画題である日月図に倣ったものと考えられる。元来は大和絵の画題であるが、鈍い色の空や金色を生かしたコントラストの強い画面(「赫い陽―春」)、盛り上がるように描かれる山の存在感や空を覆う大木の枝の網の目のような拡がり(「淡い月―冬」)など、大和絵的な抒情性よりも異次元の空間を思わせる幻想的な雰囲気を醸し出している。そこには自然が山紫水明的な美しさに留まらず、生き物のような生命力を内包した、いわば魂をもった存在であるという作者独自の世界が表現されている。

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