モスクの前の集まり

作家モンティセリ,アドルフ Adolphe-Joseph-Thomas MONTICELLI
制作年1860~1870年頃
材質、技法(形状)油彩・板
作品寸 (縦、cm)31.4
作品寸法 (横、cm)44.2
作品識別番号Ⅲ-217
公開解説〔國富奎三コレクション室 常設展示室〕 
 モンティセリは絵具の厚塗りと大胆な色使いで独自の絵画表現を確立した画家で、ヴァン・ゴッホにも影響を与えました。彼が扱った主題の多くは架空の情景ですが、風景画や風俗画、肖像画については、現実の対象を参照して制作されました。モンティセリの作品にはこの作品のように木に描かれたものも多く、中には古い家具の板に施された塗装や組木細工をそのまま作品の表現として残したものもあります。
 当時のフランスではオリエンタリズムが流行していましたが、モンティセリもその流れに与していますこの作品ではイスラム寺院の前にアラブ風の装いをした人々がたむろする情景が、ダイナミックな筆致で生き生きと描き出されています。北アフリカに近接した港町マルセイユで育ったモンティセリにとって、このような情景はごく身近であったと思われます。

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