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台風4号による農作物等の被害概要

名称ヨミタイフウ4ゴウニヨルノウサクモツトウノヒガイガイヨウ
時代昭和(戦後)
解説昭和36年6月に、台風4号による農作物等の被害概要についてまとめた報告書。

資料に記されている被害の概要
「5月29日午前10時頃襲来した台風4号による強風(フェーン現象=瞬間最大風速36.7メートル、平均速24.5メートル)は翌日の午前2時までに及んだため、水稲をはじめ発芽直後における大小豆、ひえ、粟とうもろこし或は杉、赤松、から松等は飛散消失し、乳熟期にある大麦及び穂揃期にある小麦は倒伏或は茎葉の擦傷を負い、馬鈴薯(ばれいしょ)においては茎葉の基部が傷折したのみならず、甚だしきに至つては僅かに種いもの原形が地上に露出散在する等その殆どは再生不能の状態となり、更には林木の折損及び風倒、消失等あってその被害は、真に類例を見ない惨状である。
而してその被害額は農作物関係676,077,000円、林業関係39,598,000円、農業施設関係30,198,000円、合計745,873,000円に及ぶ実情であって詳細は別紙のとおりである。
なお長年月に亘り培養された表土の飛散が広大な面積に及んでいることは今後における久慈市九戸郡下の農業生産の増大等に影響するところ甚大であって実に憂慮に堪えない。」とある。

調査報告内容
1.気象状況
 (1)風向     西南西より漸次西方へ変位しつつ経過した
 (2)風速     瞬間最大風速   36,7米(メートル)
           10分間平均風速 24.5米(メートル)
           平均風速値    15~18米(メートル)
2.被害地域   久慈市 軽米町 種市町 大野村 野田村 山形村
3.被害総括表
 (1)農作物関係   676,077,000円
 (2)農業施設関係  30,198,000円
 (3)林業関係     39,598,000円
 (4)合計        745,873,000円

昭和36年5月22日に発生した台風4号の国際名は「Betty(ベティ)」。台湾に上陸後、温帯低気圧に変わり、朝鮮半島を通過。日本海から北海道を通過。そのとき東北から北海道地方に被害をもたらしたとされている。
昭和36年5月29日に岩手県のた通過、甚大な被害をもたらした。
※馬鈴薯(ばれいしょ)とは、じゃがいものことである。
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地域その他
資料ID241TRB_00083

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