生活様式(衣・食・住・婚礼・葬儀など)

名称ヨミセイカツヨウシキ(イ・ショク・ジュウ・コンレイ・ソウギナド)
時代大正
解説水沢地区、茅葺屋根の民家。
「クズヤ」とも称される、茅葺き屋根は、冬暖かく夏涼しい、気候に寄り添う屋根であり、使用後も自然に帰る、究極の循環建築である。耐用年数は30~50年で、傷んだ部分に新しい茅(カヤ)を入れて補強することで使い続けられる。囲炉裏で燃やした煙のススが屋根裏について、柱や縄が腐るのを防ぎ、雨が漏らないよう強いやなとなる。
材料の茅は、川原や山の茅場から集め使用。
縄文時代から受け継がれる伝統技術の一つに「芝棟(くね)」というものがあり、芝棟とは、屋根の棟を野芝で覆うことで、棟をおさえて雨が漏れるのを防ぎ、芝持ちを高める効果がある。草花だけでなく樹木が生えているものも多い。
農耕や運搬に牛馬の助を借りていた洋野町地域では、馬も家族のように大切にしており、いつでも面倒を見られるように、馬屋と主屋が一体となった、内馬屋形式の民家が多く見られる。中でも、I字型をした民家を直家(すごや)、L字型の民家を曲家(まがりや)と呼ぶ。
馬とともに暮らす内馬屋型の民家のうち、ウマヤと部屋が一列に並ぶI字型の真直ぐな民家を直家(すごや)と呼ぶ。現在、洋野町に残る茅葺民家のほとんどがこの直家のタイプの民家であるが、そもそもL字型の曲家は、この直家に馬屋を加えたものである場合があるとともに、現在は直家の民家でも、以前曲家だったものや、馬屋のL字部分を解体し、直家に改修されたとされる民家も多く見られる。
屋根に煙出し(けぶだし)がない。現在は居住しておらず、雨漏りがしている。
サイズ
地域生平・水沢・上水沢
資料ID007OS00087

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