種市で一般的な包頭型のオシラサマ

名称ヨミタネイチデイッパンテキナホウズガタノオシラサマ
時代昭和(戦後)
解説一般的に沿岸部に多く 種市町では79軒が所蔵
 オシラサマといえば、柳田国男が「遠野物語」などに、蚕の神様として紹介した関係からか、蚕の神様であると思っている人が多いようである。だが、近年の岩手県内における調査研究によると、蚕の神様だけではなかったことが分かってきた。
 種市でも昭和61年から、町内のオシラサマを調査してきた。その結果、現在のところ79軒の家で所蔵していることが分かった。
 オシラサマは、二体で一組となっているが、一軒の家で二組以上所蔵している家もあるので、数は家の件数より多くなる。
 また、オシラサマは蚕の神様としてより、目の神様でると伝えている家が最も多く、農業の神様、子供を守る神様であると伝えている家もあった。
 岩手県内のオシラサマの数は、現在のところ未調査の市町村もあるため、正確なところは不明であるが、陸前高田市が102軒と最も多く、次に軽米町92軒、種市町の79軒、釜石市78軒、山田町60軒と続いており、一般的に沿岸地域に多く、養蚕の盛んな県南地域が少ないのが特徴となっている。
 青森県においても、隣の階上町では、いろいろな文献を調べてみた結果、27軒の家で所蔵していることが分かったが、実際は50軒を超えるものと思われるし、八戸市においても100軒以上になるのではないかと思われる。
 種市のオシラサマは「目の神様」「農業の神様」として、大部分は伝えられている。また、荒神様であり、肉を食うなどして、禁忌を破るとたたる神様であるとも言う。
 このほか、痛いところをなおしてくれる神様、悪いものを罰する神様、積みを引き受けてくれる神様、子供を守ってくれる神様などと伝えている家もある。
サイズ
地域一区・二区・三区・四区
資料ID101TS00102

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