乗牛読書図

名称ふりがなじょうぎゅうどくしょず
大分類絵画
員数1幅
作者崖熊野
材質絹本著色
法量まとめ縦100.1 横39.4
時代江戸
世紀18-19
寄贈・寄託者名和歌山県立博物館
解説 乗牛読書とは、唐の李密(582~618)が黄牛に乗り、牛の角に『漢書』を掛けて道を進みながら読んだという故事。楊素が、牛の背で読書している李密に、何を読んでいるのかと尋ねると、李密は『漢書』「項羽伝」であると答え、それにより楊素と李密は意気投合したという。本図は、李密が後ろ向きに牛の背に乗り、巻子を読んでいる場面を描く。唐書の「李密伝」では、蒲の下鞍を敷いて牛に乗ったと記され、それを忠実に絵画化したものか。上部の題詩でも、絵に描かれない楊素の問いや、「項羽伝」と答えた李密を詠み込み、図様を補完している。ただ、絵画的には中国絵画からの影響が感じられ、何らかの原図をもとに描いた可能性も考えられる。

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