熊野新宮神宝図巻

名称ふりがなくまのしんぐうしんぽうずかん
大分類絵画
員数1巻
法量まとめ縦27.3 横1708.5
時代江戸
世紀18
寄贈・寄託者名和歌山県立博物館
解説 明徳元年(1390)に熊野速玉大社に奉納された古神宝類(国宝)のうちの一部を、著色もしくは白描で精密に描いたものである。前半の著色図は、紀伊藩の家臣で有職家であった宇治田忠郷(1691~1744)が享保19年(1734)に描いたもので、巻の中程にある元文3年(1738)の紀宗直の識語によると、将軍家の命令を受けた紀伊藩主(6代宗直)が忠郷に担当させたものという。忠郷は本巻を紀宗直に授けたが、ほかにもこのような巻が数巻あるといい、後日借用の約束をしたという。後半の白描図は、紀宗直が延享元年(1744)に、披見の許しを得て急いで書写したものである。いずれも、膨大な古神宝類のうち、有職家として装束の文様、調度品、用具などに興味が向けられたようである。

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