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虚空蔵菩薩像

名称ふりがなこくうぞうぼさつぞう
大分類絵画
員数1幅
材質絹本著色
付属品箱 1
法量まとめ縦67.9 横61.8 軸端85.5
時代南北朝時代
世紀14
解説 さほど目の粗くない画絹を継ぎ、画面中央に配した大円相中に虚空蔵菩薩像を描く。蓮台上に右足を上にして結跏趺坐し、左手は屈臂して第1・2指を捻じ火炎宝珠を載せた開敷蓮華を執り、右手は右膝上から大きく前に出して与願印とする。五仏宝冠、冠繒、臂釧、腕釧をつけ、耳朶環状とし耳飾をつける。連珠および菊座からなる胸飾と、三弁宝珠や花型飾をあしらった瓔珞とをつける。条帛、裙をまとい、腰帯の先端を膝上をわたって膝前に垂らす。天衣は背面に垂れる冠繒とともに翩翻と翻る。光背は頭光、身光ともに二重円光背とし、放射光を伴う。一部、表現の簡略化がみられるものの、善無畏訳の求聞持軌に依拠する著名な像容で、この図像の初出である『別尊雑記』の添書には空海(774~835)の求聞持法本尊であったと記される。旧裱褙墨書が貼付されており、寛永21年(1644)に、高野山に入山していた駿府宮内の雄昌阿闍梨の所願を受け、無量光院6世雄胤(のち金剛峯寺第244世座主)が、同院の蔵する虚空蔵菩薩像を雄昌阿闍梨に譲与したものという。

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