和歌山城下町絵図

名称ふりがなわかやまじょうかまちえず
大分類古文書
員数1舗
時代江戸時代
世紀19
解説 江戸時代後期の和歌山城下を描いた絵図。彩色は赤色が寺院、緑青色が野原、濃い青色が河川となっている。武家屋敷や町人屋敷、道などは彩色されていない。紀の川の河口左岸には、紀伊藩11代藩主徳川斉順の別邸で、天保3年(1832)に竣工した「湊御殿」が描かれている。湊御殿周辺、欠作片原丁から東に真っ直ぐに進む大和街道沿いなどには樹木が描かれている。なお、和歌山城の内堀、和歌川、堀止周辺には修正した箇所がみられる。記載内容は城下町絵図ではよくみられるもので、和歌山城内は描かれず、おおむね武家屋敷地は居住者の名前が記されているのに対して、町人地は町名だけが記されている。また東西南北の表記もないことなどから、本図は下書もしくは未完成の絵図と考えられる。三の丸にあった紀伊藩家老屋敷の肩書きや類例との比較により、本図の制作時期は、天保7年(1836)~同12年の可能性が高いと考えられる。

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