山水図(右幅)
和歌山県立博物館蔵
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山水図
名称ふりがな | さんすいず |
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大分類 | 絵画 |
員数 | 双幅 |
作者 | 野際白雪 |
材質 | 絹本淡彩 |
付属品 | 桐箱 |
法量まとめ | 各縦81.6㎝、横40.8㎝ |
時代 | 江戸 |
世紀 | 19 |
元号 | 1844 |
西暦 | 天保14年・弘化元年 |
解説 | 紀伊藩お抱え絵師の野際白雪(1773~1849)が描いた山水図の対幅で、当館の特別展『きのくにの画人たち』(昭和59年(1984))に出陳された資料である。右幅では、山肌を左幅とは対照的に水気の多い墨で表現する。渓谷のなか、手前には建物と岩からせり出した松、道行く人物、奥には滝が見える。左幅は、雪山の風景で、空には月が輝き、岩からせり出した柳の横には、牛を引いて山道を行く人物が描かれる。外隈で山を描く点が注目される。山の表現方法や構図など、明確に左右の対を意識したものとなっている。 両幅とも、下端に「蔡徴七十有二歳筆」の款記と「賜玉翁」(朱文方印)」の款印があり、弘化元年・天保15年(1844)、白雪72歳の作品である。同じ年に描いた作品として、当館蔵「松林山水図」がある。この資料は、山水図を得意とした野際白雪の作品であるとともに、款記より制作年がわかる基準作として重要である。 |