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博雅三位図

名称ふりがなはくがのさんみず
大分類絵画
員数1幅
作者岩瀬広隆
材質絹本著色
付属品桐内箱・檜外箱・書付1
法量まとめ縦30.0 全長34.6
時代江戸
世紀19
時期後期
伝来大瀬文左衛門旧蔵
寄贈・寄託者名和歌山県立博物館
解説 博雅三位とは、平安時代中期の貴族・雅楽家で従三位まで進んだ源博雅(918〜80)の異名。さまざまな逸話があるが、本品は『江談抄』第三「博雅三位習琵琶事」や『今昔物語集』巻第二十四「源博雅朝臣、行会坂盲許語第二十三」などの説話をもとにしたもので、博雅が逢坂の関に住む琵琶の名手・蝉丸(生没年不詳)のもとに3年間通い続けて、ようやく秘曲の伝授を得たという故事の場面を描く。月明かりの下、松の木のたもとの亭で琵琶を弾くのが蝉丸、草むらで涙ながらにその音を聞くのが博雅で、繊細な表現が美しい。作者は、京出身でのちに紀州に招かれて、『紀伊国名所図会』の挿絵を担当し、また紀伊藩のお抱え絵師として活動した岩瀬広隆(1808〜77)である。その作風は変化に富むが、本品のように古典や文学を題材とした復古大和絵的な作品もみられ、小品ながら繊細かつ入念に仕上げた作域に、大和絵師を自負する広隆の充実した意欲がうかがわれる。
テーマ装い

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