天正年間成田氏忍城之図

大分類歴史
よみてんしょうねんかんなりたしおしじょうのず
資料解説この絵図は天正18年(1590)の豊臣軍による忍城攻めの様子を復元する目的で、城絵図のなかに武将名を落とし込んだ図である。絵図の描写は「天正年間武蔵忍城之図」と同系統に類する。明治21年に清水静修が旧図を模写して作成した後、明治39年11月11日に清水雪翁が補訂したものである。雪翁の補訂は「攻守ノ勢、日本野史、忍城戦記、天正記、及武蔵風土記ニ拠テ之ヲ記入ス」とあることから、攻守勢の武将名の墨書は雪翁の考証を経て加えられたとみられる。清水雪翁は、近世後期から明治初年の忍藩主松平下総守家の家臣清水家に生まれた人物で、『北武八志』などの著作を残すとともに、忍城水攻めでひときわ注目されることの多い「石田堤想定図」を考証作成したことで知られる郷土史家である。
時代・時期明治時代
年号・日付明治21年(1888)写、明治39年11月11日補訂

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