忍城図

資料番号2019-13
大分類歴史
よみおしじょうず
資料解説忍川が堀へ注ぐ部分にはまだ帯曲輪が築かれておらず、元禄の大改修を迎える以前の忍城を描いたものであることがわかる。この系統に類する忍城図は極めて少なく、この絵図のほか広島市中央図書館蔵浅野文庫蔵「諸国当城之図」の内「武州忍」、岡山大学附属図書館蔵池田家文庫蔵「東海道諸城図」の内「三ノ三 武州忍」の二点が現在確認されている。文字情報はほとんどないものの、城郭の構造と描写方法は「諸国当城之図」と同様であり、同系統の城絵図が筆写されたものと考えられる。袋綴じ本と思しき折り目がつき、冒頭に城郭名と歴代城主名が記された後に直線的な城郭の描写がある。前半部分を思わせる「同州忍」の表記とあわせて考えると、いわゆる諸城図の一部とみるのが妥当である。城郭中心部からみて東側の堀に南北に伸びた木立と道が埋門の傍から続いている様子がみえる。
時代・時期江戸時代写

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