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脇指 銘 二王

資料ID249415
資料名(ふりがな)わきざし めい におう
分野歴史
解説文又は共通解説文美濃の剣豪・横倉喜三次家から岐阜県博物館に寄贈されたこの脇指「二王」には、刃長55.8cmの短く軽量な姿に似合わないエピソードがあります。幕末の騒乱期、討幕派に恐れられた近藤勇新選組局長を斬ったのがこの脇指なのです。
一般的な鎬造ではなく、菖蒲の葉のような菖蒲造に、棒樋をかき、そこに朱漆を施した印象的な姿をしています。
喜三次は、揖斐の旗本・岡田将監家の武術指南役で、戊辰戦争に、官軍として従軍し、近藤勇の処刑人を務めました。このとき、同じ剣豪どうし、敵味方を離れた友情が生まれたようで、毎年近藤命日の4月25日には、この脇指を飾って冥福を祈ったといいます。横倉家では、鎌倉時代の周防国(山口県)の刀工・二王清綱の作と伝え、刀剣好きで知られる明治天皇の天覧にも供されました。鞘書は、薩摩(鹿児島県)出身の軍人で政治家の黒田清隆筆と伝わっています。

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