/9

古今和歌集

作品番号C-45
作家伝後円融天皇宸筆
制作年(和暦)室町初期写
形状綴葉装
作品解説本書は貞応二年の奥書があり、仮名序に「あさかやま…」の歌を持たないことから、貞応二年本系統であると分かる。『日本古典文学大系』所収の本文と比較すると、一部勘物注記に異同と朱書きによる訂正が見られる。朱合点がつけられ、声点も差されることから、当時のアクセントや読み方を知る好資料と言える。書写奥書はないが、古筆了仲の極札では後円融天皇宸筆とある。
 貞応二年本は二条家の証本として、また二条派による古今伝授の中で重きを成し広く流布した。しかし近年室町初期の古写本が巷間に現れる機会は激減しており、本書は極めて貴重である。また、古典籍の蒐集で知られる加賀前田家電話委の由緒ある伝本という点も評価される。(思文閣『和の史 思文閣古書資料目録』第二百七十五号 参照)
 表紙は紺地に牡丹・若松を中心に小槌・蓑・分銅模様を散りばめた金襴装で、左上部に、金砂子散金霞引金泥下絵入の料紙に「古今和哥集」と墨書した題箋を貼る。

PageTop