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竹里館

作品番号C-44
作家今村桂山
制作年(西暦)2012
制作年(和暦)平成24年
技法
材質
形状額装
作品解説今村桂山は1938年福井市生まれの書家。18歳から書道をはじめ、20歳で木村知石(ちせき)に師事。21歳で日展初入選、41歳で特選受賞。2008年には本県在住作家として初の日展評議員になり、現在(2022年)は特別会員。審査員は5度務めた。日本書芸院副理事長を経て現在顧問。読売書法会参事、日展福井県作家会会長、書法研究五華会会長。2000年に藍綬褒章、2008年に福井県文化賞。
本作は、2012年74歳で、第44回日展・文部科学大臣賞を受賞した、作家の代表作となる1点。唐時代の詩人王維(おうい)の五言絶句「竹里館」を単体書きの20字にまとめた。余白の美を際立たせる抑制の利いた線、渇筆と潤筆の対比がもたらす奥行きと墨色の多様性には「書は黒一色にあらず。絵画のごとき色彩感と遠近感を生みだせる」という師木村知石の教えも息づいている。
王維「竹里館」原文:独坐幽篁裏/弾琴復長嘯/深林人不知/明月来相照
現代語訳:竹やぶの中に一人で座る/琴を弾き、声を伸ばして朗詠する/深い竹林の中にいる私に誰も気づかない/明るい月だけがやってきて私を照らす
王維は中国、唐代の詩人、画家。李白、杜甫に次ぐ盛唐期の大詩人で、仏教信者であったために、詩仏と称される。自然詩の第一人者とされ、客観的で静寂な叙景に優れる。竹里館は竹林の中の建物の名。「輞川(もうせん)二十景」のうちの一つ。「輞川」は長安の南郊にあった王維の別荘で、「輞川荘」と名づけられた。詩友の裴迪(はいてき)と唱和した作品を集めた「輞川集」に収められている。夏目漱石は、『草枕』の中でこの詩を引用し、「只二十字のうちに優に別乾坤(べつけんこん/世俗とかけはなれた世界。別天地。別世界)を建立している」と評している。

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