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老君出関

作品名(英題)Laozi Leaving Hangu Pass
作品番号J-8
作家横山大観
制作年(西暦)1911
制作年(和暦)明治44年
サイズ129.2×50.1cm 総高227×幅64.5(軸心幅71.4)㎝
技法絹本着色
形状三幅対
作品解説本作「老君出関」に描かれている牛にまたがった人物は道家の祖、老子である。周の役人であった老子は、国が衰微するのを憂いて身を隠すため函谷関(かんこくかん)という関を越えるが、その時、関所の役人の求めに応じて書物『老子』を遺し、その後仙人になったと伝えられている。
 通例老子が手にしている道徳経はここでは見られない。大観はすでに明治34年の第10回絵画共進会で同様の「老君出関」を出品しており、そこで幽玄の気が宿るべく工夫された手法も、怪奇・幻妖とみなされ朦朧体として攻撃・非難が集中した。岡倉天心はこれを弁解するため、春風道人の筆名で13回にわたって読売新聞に批評を寄せている(岡倉天心全集3 平凡社 昭和54年 P146-168)。そこで天心は「奇想天外より落ち、毎回人を驚かすものは横山大観の作なり」と賞賛した。天心は伝統的な老子の扱い方を打ち破ることを大観に期待し、「予輩は拘々として古人の儀型に拠るの老子にあらざる大観の新老子を、他日の製作に見んことを希望して已まざるなり」と結んでいる。本作はその後10年をへて新たに制作された。
 1911(明治44)年7月に細川護立が3幅対の同名絹本作品を購入しており、同一作品と推測されている(細川護熙編『美に生きた細川護立の眼』求龍堂 平成22年 32-33頁)。

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