湖に遊ぶ

TitleTouring Along the Lake
作者リー・ムーバイ(李慕白)、ジン・シュエチェン (金雪塵)
ArtistLi Mubai and Jin Xuechen
制作年1962
素材/技法オフセット・紙
サイズ(高×幅×奥行)77×53×-
国名中国
ジャンル新年画
取得年2004
管理番号1736
作品解説明時代の伝説『白蛇伝』の一場面を絵にしており、峨眉山で千年の修行を積んだ蛇の精バイニャンズ(白娘子)は、侍女のシャオチン(小青)とともに人間の娘の姿に変身して西湖の断橋へ遊びにいく。バイニャンズはそこで書生のシュ・シェン(許仙)とめぐりあい結婚するが、金山寺の法海和尚に正体を見破られ、雷峯塔に鎮められてしまう。しかし最後はめでたくシャオチンによって助けられるという筋書きである。作品は、西湖のほとりでバイニャンズとシュ・シェンがめぐりあう場面を明るく甘美な色彩で描いている。社会主義国家となった中国では、古典や民間伝承を国家の新政策に沿うように再解釈するという作業が進められた。『白蛇伝』に関しても、この作品が描かれたのと同じ1952年に劇作家ティエン・ハン(田漢)によって改編版が発表されている。その新版ではバイニャンズは自由と幸福を求めるために奮闘する女性として描かれ、それは封建的な価値観に従わないという、新中国が掲げた理想と重なった。この作品も、こうした『白蛇伝』の読み直しの中で描かれたと思われる。

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