
不貞な女に対する裁き
Title | Judgement on an Unfaithful Woman |
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作者 | イ・デワ・プトゥ・モコ |
Artist | I Dewa Putu Mokoh |
制作年 | 1993 |
素材/技法 | アクリル・画布 |
サイズ(高×幅×奥行) | 87.5×129×- |
国名 | インドネシア |
管理番号 | 639 |
作品解説 | インドネシア、バリ島のプンゴセカン村生まれの画家。バリ絵画の通常の題材である神話や祭礼に代わって、性や出産などを含む人間の日常的な営みを、子どものような新鮮なまなざしで描く。 「村の年寄りたちが村の集会場で浮気性の女を罰している。人々の面前で裸にされれば、恥ずかしくてこれからはみだらなふるまいはできなくなるだろう。今はないが、昔はきっとこんな出来事があったのだろう。西洋の絵を見て、こういうイメージがわいて、それをもっと上手に自分で表現しようとした」と作者は言う。本作は、フランスのサロンの画家、ジェローム(1824-1904)の《審判者たちの前のプリュネー》(1861年ハンブルグ美術館蔵)を、作者のイタリア人の弟子モンドの蔵書の図版から写したものである。古代ギリシャの遊女のひとり、当代一の美女とうたわれたプリュネーが裁判にかけられた。彼女の神々しい美しさを納得させるため、弁護人が彼女の衣服を引き裂いた瞬間をジェロームはとらえた。モコはジェロームが描き出したはずのギリシャ的な「美の勝利」のイメージを、エロティックなものと解したが、その見方はジェローム時代の大衆のとらえ方と一致している。 |