葵紋付嘉珍染長裃

葵紋付嘉珍染長裃

大分類美術工芸資料等
中分類工芸(近世以前)
公開解説越前松平家伝来 十六代藩主春嶽所用 
江戸時代 一九世紀
福井市春嶽公記念文庫(当館蔵)
松平春嶽所用の長裃。長裃は袴の丈が長く、着用すると足先が隠れる。
一般に武家の婚礼の式では、婿が嘉珍染の裃、嫁が白幸菱模様の小袖を着用した。
松平春嶽による『幕儀参考』には、婚姻の礼式には「嘉珍麻長上下」を用いるとしている。嘉珍は濃い紺色のことで、嘉珍染は慶事に用いられた。本作品は胸と背の三つ所に葵紋が付き、家紋に沿って子持筋と呼ばれる、大小二本の筋が付く。子持ちの名の通り、子孫繁栄を表す縁起のよい模様である。

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