指定有形文化財(工芸) 黄瀬戸 菊皿

黄瀬戸 菊皿

資料番号05-JMJ-工03
資料名(ヨミ)キセト キクザラ
解説黄瀬戸は桃山時代(慶長~元和頃)美濃で焼かれた茶道関係の高級な懐石料理の食器である。「美濃方面から北陸の海路への連絡はいったん熱田の宮に出て、揖斐川を渡り、大垣在の舟付へ出て、山を越えて近江の長浜へ出、琵琶湖を渡り、さらに山を越えて若州小浜へ出て、海路北国諸港を目指すのが当時の通商路であった」と、亡き小野正人氏(陶芸史家)の話であった。
この菊皿は古い部類に属するもので、黄瀬戸としては中期以前に位置する佳品である。
いまから二百数十年前、すでに浄明寺に現存したことは確実だが、伝承によると檜山城跡からの出土器で、檀家の某からの寄贈されたものという。安東氏が若狭小浜の羽賀寺との深い関係があることなどから、こうした佳品も城内における調度品として使用されたものらしい。そのような事情もうかがわれる資料のひとつとして評価できるとみてもよいのではなかろうか。
参考文献『能代市の文化財 第三集』(1990.3 能代市教育委員会)
大分類美術工芸
中分類工芸
寸法径120×高さ25

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