資料解説 | 棒状の手具(バトン)を回転させる(トワリング)という意味でつけられた名称。両端にゴム製のおもりをつけた金属の棒(バトン)を回したり、空中に投げたりする演技を体系化したスポーツ。バトン操作と身体の動きを音楽にあわせて組合せる芸術性の高い競技。米国の軍楽隊によって一般に知られるようになったが、ヨーロッパで実施されていた同種のパフォーマンスの影響を受けて発展した。日本には1959年に曲直瀬正雄が紹介した。バトンの技法は、空中に投げる「エーリアル」、手で持たずに身体の一部を使って回す「ロール」、手や指を使い身体の近くで回す「コンタクトマテリアル」の3種類があり、これらのバリエーションも含めた数百種類の技法を組合せるとともに、側転や転回などの身体的パフォーマンスも構成要素とする。1978年に世界バトントワリング連合(WBTF)が設立され、1980年から同連合が主催する世界バトントワリング選手権大会が開催されている。ワールドゲームズ1993年大会(オランダ・ハーグ)では公開競技として実施された。日本の統括組織は、一般社団法人日本バトン協会で、年数回のコンテストのほか、年1回の選手権大会が開催されている。世界大会で優勝した日本人選手には高橋典子、稲垣正司がおり、両者はシルク・ド・ソレイユにも出演した。なお、日本バトン協会では「バトントワーリング」の語を用いている。 |
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