バスクペロタ 競技説明

競技名称バスクペロタ
資料解説バスクペロタ(Basque pelota)は、選手自身の手(素手)、グローブ、ラケット、バットなどを用い、壁に向かってボールを打つ、または対面式でボールを打ち合うスペインとフランスにまたがるバスク地方のコート・スポーツの総称である。松井良明は『球技の誕生』(平凡社2015年)において、対面式4種類、壁打ち式8種類を挙げている。夏季オリンピックでは1900年パリ大会で正式競技としてバスクペロタの「セスタ・プンタ(バスク語: Zesta punta、スペイン語: Cesta punta)」が実施されている。これはセスタと呼ばれる籐製のグローブを右手に装着し、遠心力でボールを加速させてから、壁に向かってボールを投げつける競技である。セスタはクリ材とアシで編んだバスケット状のもので、長さは60cmくらい、手を入れる部分があり、バンドで固定する。ボールは金属糸できつく締められた後、ヤギ革に包まれた、直径5cm、重さ130gほどのもの。この競技は、ヨーロッパ以外ではハイアライ(Jai Alai)として知られている。
1924年パリ大会、1968年メキシコシティー大会、1992年バルセロナ大会では公開競技として実施された。1924年パリ大会の種目バスケット・ペロタはセスタ・プンタのこと、ハンド・ペロタは、ペロタ・マノと呼ばれる素手でボールを扱うもの、パレタは、小型のパレ(しゃもじ型の分厚いバット)を用いるもの。ちなみにバスク地方で最も尊敬されるのはペロタ・マノの選手である。1968年大会でテニスラケットを用いるフロンテニス(フローンテニス)が種目に加わった。パレタは、扱うボールの種類の違いにより、パレタ・レザーとパレタ・ラバーになった。レザーは革製ボール、ラバーはゴム製ボールで、パレタ・ラバーはパレタ・ゴマとも呼ばれる。1992年バルセロナ大会では10種目ものバスクペロタが公開競技として実施された。

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