資料解説 | 7人制ラグビー(Rugby sevens)は、セブンズ((Sevens)ともいい、ラグビーユニオン(15人制)の派生競技で、19世紀末にスコットランドのメルローズで生まれたフルコンタクトチームスポーツである。公式に認められた国際大会は1973年に実施された。7人制ラグビーは、人数と試合時間が7分ハーフ(15人制は40分ハーフ)である点や、得点後のリスタートキックがトライをあげたチーム(15人制ではトライされたチーム)がする点など、ルール上15人制と異なる部分もあるが、フィールドが100×70mである点、手を使えるが、ボールを前に進める方法は足で走る、あるいは足で蹴るだけである点、得点の仕方によって点数が違う点(トライ5点、コンバージョンゴール2点、ペナルティーゴールとドロップゴールは3点)などは共通している。フィールドの大きさが同じで人数が少ない分、7人制ラグビーでは攻撃側には大きなスペースが与えられる一方、防御側の守備範囲は広くなる。一度相手の防御の裏に出られれば一気に相手ゴールまで走りきることもできる。人数が少ない分、15人制に比べ選手ひとりひとりの能力が試合に影響し、ポジションに関係なく俊敏性やスピード、タックルの強さが求められる。また長いパスを多用してボールを大きく動かすためダイナミックな試合展開となる。ボールは15人制と同じで、中学・高校・大学・一般では男女とも5号球(楕円形で4枚張り、長径280~300mm、長周囲740~770mm、短周囲580~620mm、重さ410~460g)、合成ゴム素材製を使用する。7人制ラグビーは、男子は1993年から女子は2009年からラグビーワールドカップセブンズが開催されている。ユースオリンピックでは2014年南京大会から、オリンピックでは2016年リオデジャネイロ大会から実施されるようになった(男子15人制はオリンピック1900年パリ大会、1908年ロンドン大会、1920年アントワープ大会、1924年パリ大会で正式競技として実施された)。国際競技連盟はワールドラグビー (World Rugby、2014年に改称)で、国内競技連盟は日本ラグビーフットボール協会(JRFU)である。女子7人制ラグビー女子日本代表を「サクラセズンズ」と呼ぶ。7人制ラグビーがオリンピック種目に採用された理由として、15人制よりも試合時間も日程も登録選手数もコンパクトな点、男女とも参加できる点、15人制よりもチームに強弱の差が出にくくさまざまな国が参加できる点などが挙げられる。 |
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